Digital Marketing Institute | デジタルマーケティング研究機構

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Web運営担当者の課題を調査「多くの企業で人員、予算の不足を感じている」

  • 掲載日:2011年6月14日(火)
  • 委員会・ワーキンググループ:人材育成プロジェクト

2011年6月14日
社団法人日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会


社団法人日本アドバタイザーズ協会Web 広告研究会(東京都中央区銀座、代表幹事:本間 充)はこのほど、「Webマーケティング実務上の課題に関する調査」を実施しました。
この調査は、自社・他社を問わず、企業のWeb 運用・運営担当者の課題認識を知ることにより、今後重視していくべき人材育成の指針やマーケティング施策を把握することを目的として、Web広告研究会 Webプロデューサー育成プロジェクトが行ったものです。

本調査により、多くの企業においてWebサイトの運用・運営に当たって、人員もしくは予算が不足していることがわかりました。
 自社サイトの運用・運営者にも、他社サイトの運用・運営者にも共通の問題点として、「人員不足」と「Webにかけられる予算の不足」が上位に挙げられました。Webが企業の経営戦略上、重視されカバーエリアが広がってきている中で、人的・金銭的リソースの提供がそれに伴っていないことを伺いすることができます。問題点として「人員不足」を挙げた割合は全体の38.1%、また、「Webにかけられる予算の不足」を挙げた割合は全体の29.7%となっています。

また、Webサイト制作や運用・運営において“必要だと思う”知識と“足りない”知識は、自社サイト運用・運営者では「最新のWeb知識」「サイト設計」「SEO」などに関する知識が、必要だと思う割合、足りないと思う知識のいずれも高く、早急に得なければいけない知識であることがうかがえます。なお、「一般的なマーケティング」「メールマーケティング」「Web広告」「サイト運用」などは、必要な知識だと思う割合は高いが、不足している知識とは感じていないことがわかりました。
一方、他社サイト運用・運営者では、スマートフォン用サイト制作」「最新のWeb技術」「サーバー・ネットワーク」「CMS」などに関する知識は、必要だと思う割合、足りないと思う知識のいずれも高く、早急に得なければいけない知識であることがうかがえます。また、「サイトデザイン」「サイト設計」「Web広告」「サイト運用」などは、必要だと思う割合は高いが足りない知識とは感じていないということがわかりました。

【調査概要】

調査対象:社団法人日本アドバタイザーズ協会加盟企業及びマクロミルパネルモニター。それぞれで、自社で所有するWebサイトの制作や運用・運営に関わっている人、または、主に他社のWebサイトの制作や運用・運営に関わっている人。
調査方法:インターネットリサーチ
調査期間:2010年12月2日~12月16日
回収数 : 419社

【調査結果のポイント】

1.Webサイト制作や運用・運営において“必要だと思う”知識と“足りない”知識
1-1.自社サイト運用・運営者

・必要知識
1位:「アクセスログ解析」「SEO」 
2位:「セキュリティ対策」
3位:「サイトデザイン」

・ 不足知識
1位:「最新のWeb技術」 
2位:「プログラミング」 
3位:「サイト設計」

Webサイト制作や運用・運営において“必要だと思う”知識と“足りない”知識は、自社サイト運用・運営者では「最新のWeb知識」「サイト設計」「SEO」などに関する知識が、必要だと思う割合、足りないと思う知識のいずれも高く、早急に得なければいけない知識であることがうかがえます。なお、「一般的なマーケティング」「メールマーケティング」「Web広告」「サイト運用」などは、必要な知識だと思う割合は高いが、不足している知識とは感じていないことがわかりました。

 

自社サイト運用・運営者が
Webサイト制作や運用・運営において“必要だと思う”知識と“足りない”知識



1-2.他社サイト運用・運営者

 

・ 必要知識
1位:「アクセスログ解析」「SEO」 
2位:「最新のWeb技術」
3位:「サイトデザイン」

・不足知識
1位:「最新のWeb技術」 
2位:「プログラミング」 
3位:「サイト設計」

他社サイト運用・運営者では、スマートフォン用サイト制作」「最新のWeb技術」「サーバー・ネットワーク」「CMS」などに関する知識は、必要だと思う割合、足りないと思う知識のいずれも高く、早急に得なければいけない知識であることがうかがえます。また、「サイトデザイン」「サイト設計」「Web広告」「サイト運用」などは、必要だと思う割合は高いが足りない知識とは感じていないということがわかりました。


他社サイト運用・運営者が
Webサイト制作や運用・運営において“必要だと思う”知識と“足りない”知識





2.Webサイト制作や運用・運営において“取得したいと思う”知識
2-1.自社サイト運用・運営者

 

1位:「最新のWeb技術」 
2位:「サイトデザイン」
3位:「サイト設計」「Webマーケティング全般」

Webサイト制作や運用・運営において“取得したいと思う”知識も、自社サイト運用・運営者、他社サイト運用・運営者で必要としている知識が異なっていて、自社サイト運用・運営者では「最新のWeb技術」「サイトデザイン」「サイト設計」「Webマーケティング全般」などは、今後、必要であり、かつ取得したい知識であることがうかがえます。一方、「メールマーケティング」は必要であると感じていますが、取得したい割合としては低くなっています。また、「スマートフォン用サイト制作」「プログラミング」は必要だと感じている度合いは低いのですが、取得したい知識としては高い割合となっていることがわかります。

自社サイト運用・運営者が
Webサイト制作や運用・運営において“取得したいと思う”知識




2-2.他社サイト運用・運営者

・ 必要知識
1位:「スマートフォン用サイト制作」
2位:「最新のWeb技術」
3位:「Webマーケティング全般」

一方、他社サイト運用・運営者については、「スマートフォン用サイト制作」「最新のWeb技術」「Webマーケティング全般」「ソーシャルメディア」「セキュリティ対策」「ユーザーコミュニティ」などが上位項目となっていて、他社サイト運用・運営者では、自社サイト運用・運営者同様、サイト設計やサイトデザインやマーケティングに関する知識の他、ソーシャルメディアなどを使ったコミュニティ関連に関する知識も必要としていることがうかがえます。


他社サイト運用・運営者が
Webサイト制作や運用・運営において“取得したいと思う”知識





3.自社サイトの外部への委託状況
自社のWebサイト制作や運用・運営を外部に委託している割合は6割弱。

委託業務に対して満足している項目
「Webサイトの更新業務」「広告効果測定」「Webサイトのガイドラインやレギュレーションの作成」が上位3項目。

外部の委託先に対して不足していると感じる知識やノウハウ
1位:「コンサルティング力」
2位:「状況に応じた適切なアドバイスや情報提供」
3位:「最新のWeb技術」「Webマーケティング全般」「作業のスピード」

クライアント・広告主が不足していると感じる知識やノウハウ
1位:「最新のWeb技術」
2位:「サーバー・ネットワーク」
3位:「サイト設計」「サイトデザイン」「Webマーケティング全般」


自社サイト制作や運用・運営を外部に委託している割合は、全体の6割弱となっています。委託している業務としては「Webサイトのリニューアル時の業務」「Webサイトの更新業務」「映像コンテンツの制作」が上位となっています。

なお、外部に委託していない理由としては、「コスト面の問題」が最も大きな理由で、以下、「自社のリソースで十分に対応できるから」「外部委託するほどのWebサイトを持っていないから」が続いており、自社のWebサイトが外部に委託せずに対応できるWebサイトであることがうかがえます。

委託業務に対して満足している項目は、「Webサイトの更新業務」「広告効果測定」「Webサイトのガイドラインやレギュレーションの作成」「映像コンテンツの制作」が上位項目となっていて、「とても満足している」割合でみると、「Webサイトの更新業務」「Webサイトの戦略策定などコンサルティング関係の業務」がいずれも16%と高い割合となりました。

逆に、外部の委託先に対して不足していると感じる知識やノウハウは、「コンサルティング力」(20%)が最も高い割合となっています。以下、「状況に応じた適切なアドバイスや情報提供」(18%)、「最新のWeb技術」「Webマーケティング全般」「作業のスピード」「サイトデザイン」(いずれも15%)が続き、自社に対する提案力やコンサルティング力、Webに関する技術力やマーケティングに関する知識が不足していると感じていることがわかります。

一方、クライアント・広告主の担当者が不足していると感じる知識やノウハウは、「最新のWeb技術」(33%)が最も高い割合となっています。以下、「サーバー・ネットワーク」(30%)、「サイト設計」「サイトデザイン」「Webマーケティング全般」(いずれも29%)が続き、Web技術やマーケティング、ネットワーク関連などの知識やノウハウが特に不足していると考えていることがわかります。

外部の委託先で不足していると感じる知識やノウハウhttps://www.wab.ne.jp/wab_sites/images/0000/0377/377.jpg


クライアント・広告主に不足していると感じる知識とノウハウhttps://www.wab.ne.jp/wab_sites/images/0000/0379/379.jpg



【資料】

Web広告研究会 について


Web広告研究会は、1999年4月、(社)日本広告主協会ディジタルメディア委員会内の研究会を母体として発足しました。 (注:日本広告主協会は現在、日本アドバタイザーズ協会に名称変更)業界の枠を超えてWeb広告・マーケティングに取り組む全てのプレイヤーによる研究活動を行う場として、インターネット上の広告展開における様々な課題について、広告主と関連企業・団体(広告会社、メディアレップ、媒体社、調査会社、システム提供会社など)が共通の場で研究活動を行うことにより、インターネット上の広告の健全な発展を促進することを目的としています。
定期的なフォーラム・セミナーの開催のほか、各種広告手法の効果実証実験、企業サイトのプロデュースの研究とその評価、個人情報保護問題への取り組み、ブロードバンド・モバイル環境の研究、 生活者のメディア接触変化の研究などの幅広い活動を11の委員会と3つのプロジェクトで行っております。

 構成は以下のとおり


<委員会>


・企業広報委員会 ・消費者メディア活用委員会
  ・モバイル委員会 ・調査委員会
  ・グローバル・ブランディング委員会 ・サイトマネジメント委員会
  ・メディア委員会 ・West Webマーケティング委員会
  ・ネット・プロモーション委員会 ・セミナー委員会
  ・消費者メディアテクノロジー委員会  


<プロジェクト>

  ・Webクリエーション・アウォードプロジェクト  
  ・PRプロジェクト
  ・Webプロデューサー育成プロジェクト  


●会員社(2011年6月13日現在)279社
●代表幹事  本間 充(花王株式会社)
●事務所 〒104-0061 東京都中央区銀座3-10-7 銀座東和ビル8階
●ホームページ http://www.wab.ne.jp/

本プレスリリース及び資料についてのお問い合わせは以下までお願いいたします。
■(社)日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会
〒104-0061 東京都中央区銀座3-10-7 銀座東和ビル8階
電話 03-3543-5855 FAX 03-3543-5856
e-mail info@wab.ne.jp

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