「デジタル・マーケティングでビジネスを成功させるのは宣伝部長です」2013年Web広告研究会宣言
- 掲載日:2013年2月22日(金)
公益社団法人日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会(所在地:東京都中央区銀座 代表幹事:本間 充)は、2月22日、東京・TEPIAホールにて、第27回WABフォーラムを行い、2013年Web広告研究会宣言としてこれからのWEBマーケティング戦略として、「デジタル・マーケティングでビジネスを成功させるのは宣伝部長です」の発表を行いました。
「Web広告研究会宣言」は、会員社で共有する意識をWeb広告研究会という「組織」のなかの閉じたものとせず、同じような課題を抱える会員以外の企業・ 個人・研究者にもディスカッションを通じて広げていきたいという趣旨のもと、2002年より発表され、今回で14回目を数えています。
【2013年Web広告研究会宣言】
「デジタル・マーケティングでビジネスを成功させるのは宣伝部長です」
近年、Web広告研究会では、デジタル・マーケティングの研究と推進に傾注してきました。その理由は、日本の広告予算のうち、インターネットの比率が高くなってきたため、また、お客様のインターネットに接続されるPCや携帯電話など、インフラの普及が進んだためです。そして2013年は「タブレットの普及」「広告売買の電子化、自動化」など、さらに大きな変化を控え、私たち自身も変革のスピードを上げなければなりません。
昨年から種類が増えているタブレットですが、普及もさらに進むと考えています。現在タブレットは電子新聞や電子雑誌の延長の媒体と考えられています。しかし、米国のデータでは、タブレットの普及は、PCのインターネット接触時間を減少させており、これは、今までのPCを中心としたコンテンツ作りに大きな影響を及ぼしてきています。
「広告売買の電子化、自動化」について、もちろん、すべての広告の売買が電子化、自動化されるわけではありませんが、昨年から普及が始まった第3者配信、Real Time Biddingは、今後もより広く普及していくでしょうし、また米国では検索キーワード広告の自動購買なども始まっています。また、タブレットの普及により、新聞や雑誌の電子版の広告の電子売買はすでに始まっており、この影響は他の媒体にも及ぶと想像されます。
そこで今年、2013年Web広告研究会では、「デジタル活用マーケティングへのより一層のShift」を、加速するため「デジタル・マーケティングでビジネスを成功させるのは宣伝部長です」を宣言します。単に、一部門でWebサイトや、モバイル・サイトを作成・運用するという時期から、各企業、組織のマーケティング戦略上、デジタルをどのように全体に組み込み・活用すべきか、本格的に着手する時期にならなければいけないと考えています。今年、企業・組織にとって重要なことは、広告・広報活動においてどこまでIT化するかの検討。また、それに必要な人材の育成・確保についての計画の策定と実行です。
今後、ますますデジタルコミュニケーションはInformation Communication Technologyの浸透により、進化するでしょう。今までの、パッチワーク的な対応でなく、中期・長期の企業・組織の事業計画に合わせた実行が今こそ必要です。
【資料1】 これまでのWeb広告研究会宣言
「Web広告研究会宣言」とは、Web広告研究会の会員が、インターネット広告、Webマーケティング、生活者との情報コミュニケーションに関わる全ての 人に向けて、最も取り組むべき課題についての宣言です。
2002年9月 メディア構造改革宣言
2003年2月 デジタル開化宣言
2003年9月 マス5媒体時代
2004年2月 ネット・プロモーション新時代
2004年9月 ネット・ブランディング時代
2005年2月 Webマーケティング Second Stage
2006年2月 「マス・メディア」から「メガ・メディア」へ
2007年2月 Core of Communications
2008年2月 ネット活用多様化新時代
2009年2月 Web ならできる
2010年2月 トリプルメディア、トリプルスクリーン戦略を考える時代
2011年2月 ポスト検索~変わる生活者、Digitalコミュニケーションに向けて~
2012年3月 Cooking Big Data ~マーケティングの新しい時代へ~
【資料2】Web広告研究会について
Web広告研究会は、1999年4月、社団法人 日本広告主協会 ディジタルメディア委員会内の研究会を母体として発足しました。 (注:日本広告主協会は現在、公益社団法人日本アドバタイザーズ協会に名称変更)
「インターネット広告に関わる全ての関係者のための情報交流の場」として、インターネット上の広告展開における様々な課題について、広告主と関連企業・団体(広告会社、メディアレップ、媒体社、調査会社、システム提供会社など)が共通の場で研究活動を行うことにより、インターネット上の広告の健全な発展を促進することを目的としています。
定期的なフォーラム・セミナーの開催のほか、各種広告手法の効果実証実験、企業サイトのプロデュースの研究とその評価、個人情報保護問題への取り組み、ブロードバンド・モバイル環境の研究、 生活者のメディア接触変化の研究などの幅広い活動を9委員会と5プロジェクトで行っております。
構成は以下のとおり
<委員会>
・企業広報委員会
・モバイル委員会
・メディア委員会
・ネットプロモーション委員会
・ソーシャルメディア委員会
・調査委員会
・サイトマネジメント委員会
・West Webマーケティング委員会
・Big Data研究委員会
<プロジェクト>
・Webプロデューサー育成プロジェクト
・Webクリエーション・アウォードプロジェクト
・PRプロジェクト
・東日本大震災・被災地支援プロジェクト
・セミナープロジェクト
●会員社(2013年2月22日現在)324社
●代表幹事 本間 充 (花王株式会社)
●事務所 〒104-0061 東京都中央区銀座3-10-7 銀座東和ビル8階
●Web Site http://www.wab.ne.jp/