Digital Marketing Institute | デジタルマーケティング研究機構

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2010年Web広告研究会宣言は「トリプルメディア、トリプルスクリーン戦略を考える時代」

  • 掲載日:2010年2月22日(月)

インターネットの普及が進み、ブログやtwitterをはじめとするソーシャルメディアが広く浸透し、様々なデバイスを通して消費者へのアクセスが可能となった。また、ブロードバンド化の拡大と技術の進化により、企業もよりリッチなコンテンツを提供できるようになっている。 これを受け、現在、企業のWEBマーケティングは、「トリプルメディア、トリプルスクリーン」を駆使した新たなマーケティング手法への転換を求められている。

【トリプルメディア】
・ペイドメディア(Paid Media)
“買う”メディアのこと。企業が広告費を払って広告を掲載する従来型のメディアを指す。
・オウンドメディア(Owned Media)
“所有”するメディアのこと。自社コーポレイトサイトやブランドサイトなど、企業が直接所有するメディアを指す。
・アーンドメディア(Earned Media)
“得る”メディアのこと。信用や評判を得るメディア、SNSやブログ、twitter等といったソーシャルサイト等を指す。

昨今、Webマーケティングにおいて重要視されてきたのは、広告を通して一般層に訴求する「ペイドメディア」と、クチコミ情報等によってファン層を形成する「アーンドメディア」であった。さらに今後は、これまでWebではなく実店舗やカスタマーセンターなどで担っていた生活者とのコミュニケーション能力、マーケット情報収集能力を兼ね備えた、自社顧客層と直接つながり信頼関係を築き上げるための「オウンドメディア」も含めたトリプルメディアの複合展開が企業のブランディングに重大な影響を与えることになるだろう。

【トリプルスクリーン】
・PC画面
・モバイル画面
・大型液晶テレビ画面
インターネットに接続するデバイスとして最も一般的なPCは当然のこと、現在生活者への訴求力ではその力を疑う余地のないモバイル、さらに今後確実に普及するであろうネットとシームレスに使用できる大型液晶テレビも含めた3つの「スクリーン」へのアプローチがこれからのマーケティングの鍵を握る。この「トリプルスクリーン」は、液晶サイズはもちろん、消費者との距離感がそれぞれ異なるのが特徴であり、各広告主の課題に合わせた組み合わせ方を考えていく必要がある。
企業と生活者の接点となるメディアやデバイスが多様化していく中で、広告主、媒体社、広告会社はこの「トリプルメディア、トリプルスクリーン」を自在に組み合わせていく力が問われることになる。そのためには、各特性を熟知し、最新のテクノロジーに精通し、総合的にコミュニケーション・プランを作り、実行していく人材が不可欠だ。WEB広告研究会は、そういった優れたWEB人材育成に努めていく所存である。
2010年、ここに「トリプルメディア、トリプルスクリーンを考える時代」を宣言する。

【資料1】 これまでのWeb広告研究会宣言

「Web広告研究会宣言」とは、Web広告研究会の会員が、インターネット広告、Webマーケティング、生活者との情報コミュニケーションに関わる全ての 人に向けて、最も取り組むべき課題についての宣言です。

2002年9月 メディア構造改革宣言
2003年2月 デジタル開化宣言
2003年9月 マス5媒体時代
2004年2月 ネット・プロモーション新時代
2004年9月 ネット・ブランディング時代
2005年2月 Webマーケティング Second Stage
2006年2月 「マス・メディア」から「メガ・メディア」へ
2007年2月 Core of Communications
2008年2月 ネット活用多様化新時代
2009年2月 Web ならできる

【資料2】Web広告研究会について

Web広告研究会は、1999年4月、社団法人 日本広告主協会 ディジタルメディア委員会内の研究会を母体として発足しました。 (注:日本広告主協会は現在、日本アドバタイザーズ協会に名称変更)
「インターネット広告に関わる全ての関係者のための情報交流の場」として、インターネット上の広告展開における様々な課題について、広告主と関連企業・団体(広告会社、メディアレップ、媒体社、調査会社、システム提供会社など)が共通の場で研究活動を行うことにより、インターネット上の広告の健全な発展を促進することを目的としています。
定期的なフォーラム・セミナーの開催のほか、各種広告手法の効果実証実験、企業サイトのプロデュースの研究とその評価、個人情報保護問題への取り組み、ブロードバンド・モバイル環境の研究、 生活者のメディア接触変化の研究などの幅広い活動を9委員会と4プロジェクトで行っております。
構成は以下のとおり

<委員会>

・企業広報委員会
・ネット・プロモーション委員会
・グローバル・ブランディング委員会
・消費者メディア研究委員会
・モバイル委員会
・調査委員会
・メディア委員会
・サイトマネジメント委員会
・West Web マーケティング委員会   

<プロジェクト>

・Web クリエーション・アウォードプロジェクト
・Webマーケティング年鑑プロジェクト
・Web プロデューサー育成プロジェクト
・FF (For The Future)プロジェクト 

●会員社(2009年12月31日現在)271社

●代表幹事  渡辺春樹(本田技研工業株式会社)

●事務所 〒104-0061 東京都中央区銀座2-11-8 第22 中央ビル6階

●ホームページ http://www.wab.ne.jp/

【PDF】 2010年Web広告研究会宣言 「トリプルメディア、トリプルスクリーン戦略を考える時代」