Digital Marketing Institute | デジタルマーケティング研究機構

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「企業サイト・動画・Facebookの運用ノウハウを6社が公開、Webグランプリ受賞者が話すWebサイト施策の目的と効果」4月21日Webグランプリフォーラムレポート3 イベント報告

  • 掲載日:2014年6月25日(水)

企業サイト・動画・Facebookの運用ノウハウを6社が公開、Webグランプリ受賞者が話すWebサイト施策の目的と効果

広報・顧客対応・プロモーションなど、さまざまな目的で運用される企業サイト。そんな企業サイト運用の裏側をWeb担当者が語る「Webグランプリフォーラム」をWeb広告研究会が4月21日開催した。フォーラムでは、2013年に開催した「第1回Webグランプリ」の企業グランプリ部門を受賞したサイトの担当者が、企画・運用体制・成果などを明かした。

時間がとまったような超高画質・超スロー映像
“つい”シェアしたくなるCM動画でブランド認知に貢献

トリスハニーpresents 「ハニーモーメント」(サントリー酒類株式会社)
企業グランプリ部門 プロモーションサイト賞 優秀賞

http://honeymoment.jp/


サントリー酒類株式会社
宣伝部
デジタルマーケティング開発部
山崎 充史氏 

「ハニーモーメント」は、サントリー酒類のウイスキーベースのリキュール「トリスハニー」のプロモーションサイト。同サイトでは、女優の吉高由里子さんを起用したスローモーション動画を4秒ごとに切り替えられ、お気に入りのシーンをクリックするとロングバージョンを視聴できる。お気に入りのシーンは、FacebookやTwitterでシェアすることも可能だ。

トリスハニーのプロモーションを行うにあたって、サントリー酒類では「アルコールに関するテレビCMの広告規制が厳しくなってきた」「広告が届きにくくなっている中で、テレビに頼らないコミュニケーションアプローチが必要となる」という課題をもっていた。そのため、「デジタル・ソーシャルメディアを起点にして、ブランドの課題解決に貢献する」ことを考えたと山崎氏は説明する。


デジタル・ソーシャルメディアを起点にブランドの課題解決に貢献

サイトの目的は、宣伝活動の一環としてトリスハニーの製品認知向上に貢献することに設定。そのための施策として、ソーシャルメディアでの拡散によって、ウイスキーのエントリーユーザーをターゲットに効率よくリーチできることを目指した。

Webサイトの制作・運用面において、「どのサイトも同じだが、ユーザーインサイトを重視した」と話す山崎氏は、コンテンツを見て納得してもらい、拡散してリーチさせるため、「つい見たくなる」「つい見続けたくなる」「つい押したくなる」「ついシェアしたくなる」ことを意識したという。そのうえで、ブランドのコンセプトが伝わることを大切にした。

ハニーモーメントのサイト公開後は、女優に関する話題だけでなく、トリスハニーに関心を示すツイートも見られ、狙い通りにブランド認知が行われたという。山崎氏は成功の要因を、トリスのCMにも出ている吉高由里子さんをアイコンとし、日常生活の超スロー映像というユニーク性をかけ合わせて話題につなげられたこと、と分析する。

また、サイトのローンチ後3週間は、ツイート数が通常の5倍となり、動画再生回数もオウンドメディアやYouTubeでの告知などを行って増加させることに成功した。8月末にはYahoo! 映像トピックスで取り上げられることで、アクセスが急増している。結果的に、動画の総再生回数は80万回、製品認知率10%以上向上という結果が得られたという。

ハニーモーメントは、優秀なサイトを1日1つ紹介する海外メディアFWA(Favourite Website Awards)で2013年8月19日に紹介されており、「日本語のまま掲載され、コンテンツの良さが評価されたと思う」と山崎氏は話す。

また、「課題に対して解決した実績のあるサイトとして評価してもらい、Webグランプリでプロモーションサイト賞をいただいた」と説明する山崎氏は、世界観が良い、拡散することをしっかりと考えている、といった審査員評価を受けた一方、サイトが重いという意見もあるため、今後改善しながら、動画を使ったプロモーションを続けていきたいと話した。