Digital Marketing Institute | デジタルマーケティング研究機構

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『「Twitter」「Facebook」「LINE」「YouTube」の4者が解説、ソーシャルメディア広告の特長』 2014年9月24日開催 月例セミナー イベント報告

  • 掲載日:2014年11月28日(金)

「広告媒体としてのソーシャルメディアを学ぶ」と題されたWeb広告研究会の9月月例セミナーでは、「Twitter」「Facebook」「LINE」「YouTube」4つのプラットフォームの特長や広告サービスの事例について、各プラットフォームの担当者が登壇して発表した。

Facebook:ニュースフィードというコミュニケーションの中心に広告を掲載


Facebook
執行役員マーケティング本部長
須田 伸氏

Facebookは、世界で月間アクティブユーザーが13億人に達するプラットフォームで、デイリーアクティブユーザーは8億人。

日本は、月間アクティブユーザーが2,300万人、デイリーアクティブユーザー1,600万人のうち93%はモバイルから利用しており、世界で最もモバイルからのアクセスの比率が高いという。

Facebookの広告の特長は、コミュニケーションの中心であるニュースフィードに広告を掲載できることだ。Facebookの須田氏は、ニュースフィードの広告は、FacebookのPC画面の右側に掲載する広告と比較して13倍のエンゲージメント率があり、広告記憶率も10倍あると説明した。小さなバナーではなく、フルスクリーンでメッセージを伝えることができ、動画広告を出すこともできるのも特長だ。

動画広告として活用できるFacebook

「モバイルはいつでもゴールデンタイム」と話を続ける須田氏は、生活者のテレビ接触時間が減少傾向にあり、20代のテレビ離れが顕著だと説明する。一方で、20代の1日あたりのモバイル経由のネット接触時間は5年間で4倍となっており(博報堂DYメディアパートナーズ「メディア定点調査2013」)、モバイルとテレビの視聴時間がほぼ同じとなっている状況だ。これらのユーザー層にリーチするには、従来のようなマスメディアやPCに向けた広告だけでなく、モバイルを視野に入れることが必要となってくる。

Facebookは、クリックせずに動画を再生できるオートプレイ機能を備えているが、近年は写真だけでなく、動画の投稿が非常に伸びているという。国内ユーザーによる動画投稿数は1年で2倍に増えており、Facebookで動画を見る体験は確実に増している。

動画広告の例を示した須田氏は、クリック率(CTR)や離脱率などのデータもしっかり取れることをアピールする。たとえば、テレビCMの大きな予算の一部を使い、CMの動画をFacebookで流せば、データから視聴者が飽きるタイミングを把握するなどして、クリエイティブの改善ができると説明する。

デモグラフィック情報をもとにした高精度のターゲティング

「Facebookの広告は、的確なターゲットにリーチを拡大できることと、マルチデバイスで広告効果を計測できることが特長」と話す須田氏は、まずターゲティングについて、従来のCookieを使ったターゲティングの精度は38%だが、Facebookでは消費者自身が入力したプロフィール情報を登録しているため、89%のターゲティング制度があることを示す。

消費者が入力したデモグラフィック情報をターゲティングに利用できる

こうしたデモグラフィック情報をもとに、Facebookでは次の3種類のターゲティングができる。

・コアオーディエンス
Facebookのデータから興味関心などを絞り込んでオーディエンスを設定する

・カスタムオーディエンス
Facebookのデータと自社データ(顧客リストや会員情報など)をマッチングさせて既存顧客にリーチする

・類似オーディエンス
自社のCRM情報や購買情報などをもとに、Facebook上で同じ傾向を持つオーディエンスに絞り込んでリーチする


P.G.C.D.ではFacebookのターゲティングを活用し、リスティング広告と比較して50倍のCTR、70%のCPA削減を達成


ピーチ・ジョンはFacebook広告によって、通販サイトに効率よくユーザーを誘導し、購入1回あたりの広告費を従来と比較して54%削減

須田氏は、Facebookのモバイル広告は大きく目立つようにインストリーム形式で掲載でき、「購入する」や「今すぐ予約」などのアクション喚起(CTA)ボタンを付けられることで、53%のROI増加を実現していると説明を続ける。

スマートフォンで広告を見てPCで購入する人も多く、コンバージョンピクセルやアプリに埋め込めるSDKなどを使うことで、クロスデバイスの広告効果測定も可能だという。

「Facebookは、ブランド広告や動画広告で利用でき、ダイレクトレスポンス広告にも利用できる。国内での成功事例も増えている」(須田氏)

Facebookの3つのターゲティングを効果的に組み合わせた事例を紹介した須田氏は、最後にこのように話し、広告商品と事例の紹介を終えた。