2015年 WAB宣言
「脱媒体別戦略 ~媒体別戦略から、生活者別戦略へ~」
1991年8月6日に世界で初めてのWebサイト(※)が誕生してから、すでに24年近く経過しています。みなさんご存知のように、ネットは生活者の暮らしの中に、さまざまな形で溶け込みました。
この20数年の歴史の中で、生活者もその時の状況、ネットを通じてその時の環境で一番ふさわしいデバイスを活用してあらゆるタイミングで情報取得・発信を行っています。
ネットだけでなく、生活者自らにとって一番便利になるよう、あらゆる媒体を使いこなしてるのが現状です。
企業のコミュニケーション戦略でも、ネットの活用は特段目新しいものではないばかりか、広報・広告などにおいて必須、かつ非常に重要な媒体になりました。とはいえ、生活者が自ら欲しい情報を得るために媒体にこだわらず、情報の海を自由に泳ぎまわっている実情に対し、企業のコミュニケーション戦略の立案は、媒体別に設計・実行されることがまだまだ多いのではないでしょうか?
そして、多くの企業の広報・広告の組織も、その媒体別の設計や実行に合わせる形で、縦割りの組織になっているのではないでしょうか。さらに、企業のコミュニケーションを担う広報・広告部門の人材育成プログラムも、媒体別教育が多く、統合戦略、顧(個)客別戦略について扱っているものはごく少数です。
生活者と企業の溝を埋めるべく、生活者を起点とするコミュニケーション設計へと、今まさに大きく舵を切っていかなければなりません。
とはいえ、そのためにはさまざまな課題があります。社内で「組織が別」になっている課題。そしてその組織によって戦略立案時の「言葉」「数値指標」が異なる課題。生活者別のコミュニケーション設計・実行ができる人材育成の課題。課題は多いかもしれませんが、これらを解決して進んでいくことが日本のマーケティングが発展するために不可欠であり、すでにインターネットの歴史が始まってから、20年以上経った今日、先送りにすべき課題ではありません。
そこで、2015年Web広告研究会は「脱 媒体別戦略」宣言を行い、多くの企業のコミュニケーション活動に警鐘を鳴らすだけでなく、今年1年このことについて、議論・研究を推進していきます。
2020年WAB宣言 | デジタルがあたりまえになった世界で、信頼されるために |
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2019年WAB宣言 | Web/デジタルの枠を超えて、 顧客の期待を超える体験を |
2018年WAB宣言 | 「消費者一人一人が多様な趣味嗜好を持つ時代=『一人多色時代』に企業はしっかり向き合おう。」 |
2017年WAB宣言 | 企業デジタルネイティブ時代 |
2016年 WAB宣言 | デジタルの変化に対応できないマーケターは淘汰される |
2015年 WAB宣言 | 脱媒体別戦略 ~媒体別戦略から、生活者別戦略へ~ |
2014年 WAB宣言 | Big Data 2.0 ~オンラインデータがビジネスを変える~ |
2013年 WAB宣言 | デジタル・マーケティングでビジネスを成功させるのは宣伝部長です |
2012年 WAB宣言 | Cooking Big Data~マーケティングの新しい時代へ~ |
2011年 WAB宣言 | ポスト検索~変わる生活者、Digitalコミュニケーション時代に向けて~ |
2010年 WAB宣言 | トリプルメディア、トリプルスクリーン戦略を考える時代 |
2009年 WAB宣言 | Webならできる |
2008年 WAB宣言 | ネット活用多様化新時代 |
2007年 WAB宣言 | Core of Communications |
2006年 WAB宣言 | 「マス・メディア」から「メガ・メディア」へ |
2005年 WAB宣言 | Webマーケティング Second Stage |
2004年下期 WAB宣言 | ネット・ブランディング時代 |
2004年上期 WAB宣言 | ネット・プロモーション新時代 |
2003年下期 WAB宣言 | マス5媒体時代 |
2003年上期 WAB宣言 | デジタル開化宣言 |
2002年下期 WAB宣言 | メディア構造改革宣言 |