2010年 WAB宣言
「トリプルメディア、トリプルスクリーン戦略を考える時代」
インターネットの普及が進み、ブログやtwitterをはじめとするソーシャルメディアが広く浸透し、様々なデバイスを通して消費者へのアクセスが可能となった。また、ブロードバンド化の拡大と技術の進化により、企業もよりリッチなコンテンツを提供できるようになっている。 これを受け、現在、企業のWEBマーケティングは、「トリプルメディア、トリプルスクリーン」を駆使した新たなマーケティング手法への転換を求められている。
【トリプルメディア】
・ペイドメディア(Paid Media)
“買う”メディアのこと。企業が広告費を払って広告を掲載する従来型のメディアを指す。
・オウンドメディア(Owned Media)
“所有”するメディアのこと。自社コーポレイトサイトやブランドサイトなど、企業が直接所有するメディアを指す。
・アーンドメディア(Earned Media)
“得る”メディアのこと。信用や評判を得るメディア、SNSやブログ、twitter等といったソーシャルサイト等を指す。
昨今、Webマーケティングにおいて重要視されてきたのは、広告を通して一般層に訴求する「ペイドメディア」と、クチコミ情報等によってファン層を形成する「アーンドメディア」であった。さらに今後は、これまでWebではなく実店舗やカスタマーセンターなどで担っていた生活者とのコミュニケーション能力、マーケット情報収集能力を兼ね備えた、自社顧客層と直接つながり信頼関係を築き上げるための「オウンドメディア」も含めたトリプルメディアの複合展開が企業のブランディングに重大な影響を与えることになるだろう。
【トリプルスクリーン】
・PC画面
・モバイル画面
・大型液晶テレビ画面
インターネットに接続するデバイスとして最も一般的なPCは当然のこと、現在生活者への訴求力ではその力を疑う余地のないモバイル、さらに今後確実に普及するであろうネットとシームレスに使用できる大型液晶テレビも含めた3つの「スクリーン」へのアプローチがこれからのマーケティングの鍵を握る。この「トリプルスクリーン」は、液晶サイズはもちろん、消費者との距離感がそれぞれ異なるのが特徴であり、各広告主の課題に合わせた組み合わせ方を考えていく必要がある。
企業と生活者の接点となるメディアやデバイスが多様化していく中で、広告主、媒体社、広告会社はこの「トリプルメディア、トリプルスクリーン」を自在に組み合わせていく力が問われることになる。そのためには、各特性を熟知し、最新のテクノロジーに精通し、総合的にコミュニケーション・プランを作り、実行していく人材が不可欠だ。WEB広告研究会は、そういった優れたWEB人材育成に努めていく所存である。
2010年、ここに「トリプルメディア、トリプルスクリーンを考える時代」を宣言する。
2020年WAB宣言 | デジタルがあたりまえになった世界で、信頼されるために |
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2016年 WAB宣言 | デジタルの変化に対応できないマーケターは淘汰される |
2015年 WAB宣言 | 脱媒体別戦略 ~媒体別戦略から、生活者別戦略へ~ |
2014年 WAB宣言 | Big Data 2.0 ~オンラインデータがビジネスを変える~ |
2013年 WAB宣言 | デジタル・マーケティングでビジネスを成功させるのは宣伝部長です |
2012年 WAB宣言 | Cooking Big Data~マーケティングの新しい時代へ~ |
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2008年 WAB宣言 | ネット活用多様化新時代 |
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2006年 WAB宣言 | 「マス・メディア」から「メガ・メディア」へ |
2005年 WAB宣言 | Webマーケティング Second Stage |
2004年下期 WAB宣言 | ネット・ブランディング時代 |
2004年上期 WAB宣言 | ネット・プロモーション新時代 |
2003年下期 WAB宣言 | マス5媒体時代 |
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